ワイヤロープ概要

ワイヤーロープの各部名称

より方とより方向

より方

普通より(Ordinary Lay, Regular Lay)
ストランドのより方向とロープのより方向が互いに反対方向によられているもの。よりが戻りにくく、キンクを起こす傾向が少なく、形くずれに対しても安定で、取り扱いやすい

ラングより(Lang’s Lay, Lang Lay)
ストランドのより方向とロープのより方向が同一方向によられているもの。耐摩耗性や柔軟性に優れているが、よりが戻ったり、キンクが生じやすく、一般に普通よりロープよりも取り扱いにくい欠点があります

より方向

Zより(Right Hand Lay)
S より(Left Hand Lay)

ワイヤロープの表示と記号

ロープの表示方法

ロープの表示は、構成、より方、より方向、裸、めっきの区別、油の種類、種別、ロープ径、および長さを表わします。

表示例

7×7もしくは IWRC 6×Fi(29) O/O B種 16mm 20m
心の種類 ロープ構成とストランド構成および素線数 より方および表面の性状 種別 ロープ径 長さ

直径の測り方

表示の略号

基本形

ストランドの種類 表示記号 断面図 特徴
シール型 6 × S(1 9 ) S e a le
外層素線が太くて耐摩耗性が良好
フィラー型 Fi 6×Fi(25) Filler Wire
内外層の間に細いフィラー線を入れ、バランスが良い
ウォーリントン型 6×W(19) Warrington
外層に太さの違う素線を使用し、欠点の少ないロープ

複合形

ストランドの種類 表示記号 断面図 特徴
ウォ-リントンシール型 WS 6 ×WS(36 ) Warrington Seale
柔軟性、耐疲労性に優れた高強度ロープ
セミシール型 SeS 6×SeS(37) Semi-Seale
ユニロープに採用されている複合多工程形ロープ

*複合形にはその他にも様々な構造の物があります

ワイヤロープの心とより方・より方向と種別

心の種類

繊維心

心の種類 特徴
硬質繊維 サイザル麻が使用され主に太径ロープに用いられます
軟質繊維 ジュード麻が使用され主に小径ロープに用いられます
合成繊維 天然繊維よりも強度が強く、耐食性に優れているが熱影響を受けやすい

鋼心

心の種類 特徴
ロープ心 ロープ芯。外層ロープとは別工程で撚られ、構成は7×7が一般的です。
Independent Wire Rope Core.
ストランド心(共心) ストランド心。一般にロープの側ストランドと同じ構成を心にします。
Independent Wire Strand Core
センターフィット
ロープ心
センターフィットロープ。側ストランドの谷間に心ロープをはめこむ。
Center Fit Rope Core

ロープのより方、及び表面形状の表示方法

より方、より方向、裸・めっきの区別、油の種類を簡単に表わすため下記の略号を用いています

普通より
めっき ステンレス
より方向 赤油(O) 黒油(C) 赤油(O) 黒油(C) 油なし
Zより O/O C/O G/O GC/O SS/O
Sより O/S C/S G/S GC/S SS/S
ラングより
めっき ステンレス
より方向 赤油(O) 黒油(C) 赤油(O) 黒油(C) 油なし
Zより O/L C/L G/L GC/L SS/L
Sより O/LS C/LS G/LS GC/L SS/LS

種別

破断荷重は、ロープを構成する素線の公称引張強さによって決まります